おすすめ書籍№2「黄金の掟 破産回避術」
負けたくなかったら、これを読め!
というサブタイトルも印象的なこの本。
ネットを見ているとあまりオススメしているサイトがなかったんですが、この本、ちょーおすすめです。
以前ご紹介した「マーケットの魔術師」シリーズに負けず劣らずの名著。
この本に出てくるトレーダーの名を上げると・・・
- ジェシー・リバモア
- バーナード・バルーク
- ジェラルド・ローブ
- ニコラス・ダーバス
- ウィリアム・オニール
いずれも伝説と呼ばれるトレーダーたちです。
この5人がどうやって莫大な富を築いてきたのか。
どんな戦略を使い、どんなルールでトレードし成功したのか?
輝かしい成功の裏の失敗と経験、それをどうやって乗り越えたのか?
この辺りが詳細に書かれています。
そして読んでいけば分かりますが、この5人にはいずれも”ある共通点”があったんです。
伝説の投資家たちのある共通点とは・・・?
そして伝説と言われるこの5人の投資家とは・・・?
この記事で伝説的な投資家5人について書かれたこの本の魅力を少しでも分かってもらえたらな、と思います。
伝説のトレーダー5人
まずはこの本に出てくる5人のトレーダーについて軽くご紹介。
ジェシー・リバモア
まずひとり目が「ジェシー・リバモア」
「ウォール街のグレートベア」とも呼ばれ、空売りを得意とした投機家。
彼は莫大な利益を上げる一方で、4度もの破産を経験しています。
破産するたびに立ち上がり、1929年、世界恐慌の引き金になった株価大暴落のとき、彼は大量の売りポジションをかかえ、現在の貨幣価値にして4000億円もの利益をあげることになります。
この一件から「ウォール街のグレートベア」と呼ばれるようになったわけです。
しかしこの5年後、再度破産。
晩年はうつ病を患い、ピストルを頭に打ち付け、その生涯を閉じます。
彼に莫大な富をもたらした投資戦略が「増し玉」
いわゆるピラミッティング、と呼ばれるもの。
株価が伸び続けるかぎり、ポジションを積みましていくやり方を世に広めたのが彼だと言われています。
1929年の株価大暴落時の空売りも、膨大なサイズの空売りポジションをかかえながらピラミッティングで莫大な利益を上げました。
僕自身、増し玉をよく使いますが、「ジェシー・リバモア」から学んだことが大きかったんです。
ジェシー・リバモアについて書かれた本でもっとも有名なのが
「欲望と幻想の市場―伝説の投機王リバモア」
この本は、リバモアの半生を小説のように綴った本。
「マーケットの魔術師」に出てくる数多くのトレーダーもおすすめしている書籍。
こちらも面白いので興味があれば是非。
バーナード・バルーク
バーナード・バルークは投資家でもあり、政治家でもある人物。
彼はウオール街(ニューヨークにある金融街)で築き上げた名声から財界の著名人と深いつながりを持つことになります。
そして彼自身、財界への道を歩むことになり、6人の大統領の顧問を務めるまでになりました。
彼の話で有名なのは、ホームレスが耳寄りな株の情報がある、と話しかけてきた逸話です。
彼はホームレスにまで株の情報がいっている時点で天井は近い、と判断します。
つまり、もう需要は満たされてしまって上昇の余地はない、と考えたんです。
この後すぐに彼は持ち株をほとんどすべて売り払います。
これが1929年のこと。
株価大暴落の直前です。
多くの投資家、投機家が破産する中で彼は大きな利益をあげ、大暴落直前でほとんどのポジションを解消していたんです。
彼は株式市場で勝つためには入念なリサーチが重要、と語っていますからね。
誰もが知っているような情報には価値がない、と判断し、暴落直前で売り抜けることが出来たんです。
ジェラルド・ローブ
ジェラルド・ローブは相場を”戦場”と捉えていました。
ジェラルド・ローブは長期投資よりも短期トレードのほうがはるかに大きな利益を残せる、と確信していました。
(彼にとっての短期トレードは6ヶ月〜18ヶ月程度)
相当先の将来を予測することは不可能だ、と考えていたからです。
短期的な株価変動を捉えることになるため”相場は戦場”と考えていたことにも納得です。
彼は出来高を重視し、出来高を伴った上昇は株に対する需要が強い、と判断します。
出来高を伴い、株価が新高値を付けたときに彼は増し玉でさらにポジションサイズを増やします。
このやり方は僕が非常に参考になったやり方。
実際、僕も主要な支持・抵抗レベルを超えていったところでエントリーしますし、増し玉のタイミングもそこですからね。
「一番高い株が実際には一番安い」
と彼は語っています。
ニコラス・ダーバス
彼は独自の分析として「BOX理論」を提唱した人物。
「BOX理論」とは株価は一定の値幅の中で動き、BOXの上限下限をブレイクすれば次のBOXを形成しに行く、という理論。
この「BOX理論」は僕のトレードに非常に大きな影響を与えました。
支持線・抵抗線をブレイクしたところでポジションを建てる僕のやり方は
- ジェラルド・ローブ
- ニコラス・ダーバス
この2人によるところが大きいです。
そして彼は「ストップロス注文」を最初に広めた人物。
今では当たり前のように使われている、注文と同時に損切り(ストップ)注文を入れておくというやり方。
このやり方を使って彼は損を最小に抑え、利益を最大化することが出来たんです。
彼は「私は株で200万ドル儲けた」という本も執筆しています。
この本もオススメ書籍の一つ。
僕がもっとも影響を受けた「BOX理論」について書かれた本で、めちゃくちゃ面白いので興味があれば是非。
ウィリアム・オニール
ウィリアム・オニールは「マーケットの魔術師」に登場するトレーダー。
先に紹介した4人とは時代が違いますが、彼も偉大なトレーダー。
彼を一躍有名にしたのが「CAN-SLM(キャンスリム)」と呼ばれる投資手法。
詳しくはググれば出てきますが、彼は成長する企業の特徴をまとめたものである「CAN-SLM(キャンスリム)」を使い莫大な富を築きました。
そして彼のこの方法を使い、数多くの成功したトレーダーも生み出してきました。
彼の手法はファンダメンタルに基づいて成長企業を発掘し、相場のトレンドが良いときにだけ仕掛ける、というもの。
このアプローチによって数多くの成長企業、数ヶ月から数年で株価が倍になるような企業の株を買い、財を成しました。
そんなオニールの投資法「CAN-SLM(キャンスリム)」を詳しく解説した本も出版しています。
5人の共通点
「黄金の掟」に出てくる5人の伝説的なトレーダー。
この5人には共通点がいくつかあるんですが、とくに全員が一貫してやり続けたことがあります。
それは「学びつづけたこと」
彼らは間違うたび、損をするたびに、その原因を突き止めるために自分の取引を分析しました。
そして1日の大半を相場の分析と研究に充て、常に相場に向き合ってきました。
市場で勝つためには必死に働かなければいけない、と全員が言っています。
確かに増し玉や損を限定すること、利益を大きく伸ばすことなど、手法の共通点もあります。
でも彼らが大成功をおさめ、莫大な富を築いたのは「勤勉さ」にあったんです。
大きな利益をあげようが、損失を出そうが常に学び続けた。
そんな彼らから学べることは本質的なことばかり。
学びの一環としてぜひ「黄金の掟 破産回避術」読んでみてくださいね。
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