未来の株価10倍!?【スターツ出版(7849)】のビジネスモデルと強み

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「もしかしたら数年後、10倍に成長しているかも・・・!?」

そんなあまり知られてないけど実は急成長している、そんな企業を発掘していくシリーズ。

今回紹介するのは書籍コンテンツとメディアソリューション事業、2つを柱に事業展開する【スターツ出版】という企業を解説していきます。

僕自身も投資している企業なので参考にしてみてくださいね。

※2023年12月時点の情報です。

目次

ビジネスモデルと強み

書籍コンテンツ事業とメディアソリューション事業の2つの事業を柱に展開する企業「スターツ出版」

2023年第3期決算では過去最高益を記録し、2期連続で業績予想の情報修正を発表している、今非常に好調な企業です。

セグメント別の売上構成を見ると、

  • 書籍コンテンツ事業 59.8%
  • メディアソリューション事業 40.2%

という構成。

まずは書籍コンテンツ事業のビジネスモデルと強みから解説していきます。

書籍コンテンツ事業のビジネスモデルと強み

「スターツ出版」の事業の中でも最も特徴的な事業が書籍コンテンツ事業。

単に書籍出版や電子書籍を販売しているわけではありません。

まず、書籍コンテンツ事業の起点となっているのが”小説投稿サイト「noichigo」

実はこのサイト、一般の人が小説やコミックを投稿できるサイトなんです。

このサイトに投稿され、人気が出たコンテンツはまずは紙で出版されます。

紙で出版されたコンテンツの反応が良ければ次に電子書籍。

電子書籍で詳細なデータを取り、そのデータ次第でコミック化する、という流れ。

スターツ出版の特徴としてターゲット世代を細分化してコンテンツを仕掛けていっている点。

書籍コンテンツの中でも、

  • 小中高生などの若年層向け
  • 大人女性向け
  • 大人男性向け

とコンテンツ自体細分化し、それに合わせて小中高生などの若年層向けは紙の出版物、それよりも上の世代(20代〜40代)には電子版、と分けています。

これはなぜかというと特に小学生、中学生なんかは”電子書籍”を買う層が非常に少ないからです。

反対に大人世代は紙よりも端末で見れる電子版を好む傾向があります。

  • 出版物の内容
  • ターゲット
  • コンテンツ形式

と詳細に分け、もっとも反応が良くなるようにマーケティングしているわけです。

さらに書籍なんかは人気が出ればしばらくの間、重版が繰り返され売れ続けることになります。

こういった要素も売上を右肩上がりに成長させている理由。

この好循環を生み出しているのが”SNS”

このビジネスモデルの強い点は非常にSNSと親和性が高いんです。

一般の読者が投稿した小説やコミックが「面白い!」と評価されればSNSで拡散されます。

拡散されれば気になったユーザーが本を買い、更に投稿する、という好循環のループが起きるわけです。

特にインフルエンサーが拡散すれば驚異的な速さで拡散されていきます。

今の時代、インフルエンサーのちからは絶大ですからね、下手なテレビ広告なんかよりもずっと売れ行きに影響します。

インフルエンサー拡散→一般の読者の口コミで更に認知が加速

という高ループと広告費をかけずに勝手に宣伝されて広がっていくので非常に高い利益率と収益率を叩き出しているわけです。

SNSで本を知り、書店で本を買う。

そうやって人気が出れば書店でも一角にそれらのコーナーができます。

目立つ位置にPOPがあればさらに売れ行きは伸びます。

「鬼の花嫁」といったコミックは今非常に人気が出ていて書店によっては専用コーナーを設けているところもありますね。

直近ではいくつかの作品の映画化が決定。

  • 交換ウソ日記
  • 夜が明けたらいちばんに君に会いに行く
  • あの花が咲く丘で君にまた会えたら

などの映画化が決定され、24年に向け更に映画化を予定。

映画化されれば更に認知は増え、原作の売れ行きは更に伸びます。

こういった好循環の仕組みで売れ行きを伸ばしているわけですね。

スターツ出版の特徴として、社員の75%が女性というのも点もあります。

やはり女性目線で女性に向けた商品をプロデュースしているのは大きな強み。

共感を呼ぶような商品と言うにはいつの時代も売れますからね。

女性目線でマーケティングしているので女性向けのコミックの売れ行きが伸びているのは容易に想像できます。

メディアソリューション事業のビジネスモデルと強み

書籍コンテンツ事業と並びもう一つの事業セグメントが「メディアソリューション事業」

書籍コンテンツ事業ほどではありませんがこちらも順調に拡大中です。

簡単に言えば予約サイトを通じた手数料ビジネスですね。

自社の予約サイト「オズモール」を通じて予約されれば予約先の企業から手数料が入るというわけ。

オズモールは

  • 会員数400万人
  • 月刊PV 5040万PV
  • 月間ユニークユーザー(新規ユーザー)760万人
  • アプリ110万ダウンロード

といった規模のサイト。

この特徴として”プレミアム予約”という点があげられます。

普通の内容の予約ではなく、ちょっとした”自分へのご褒美”といったコンセプトで、普段よりも少し贅沢したいときっていう場面をターゲットしています。

こちらも女性社員が75%という「スターツ出版」の特徴を活かし、女性目線のサービス設計。

レストラン予約など順調に黒字化、拡大中です。

業績・財務

引用元:マネックス証券

損益計算書を見ると、2021年あたりから業績が急拡大していますね。

急成長企業によくある業績の急拡大が見て取れます。

ちょうどコロナ禍の中で巣ごもり需要の中、小説投稿サイトなどへの機構が増えたこと、そして巣ごもりによるSNSの広がり(TikTokなど)が相まって認知度が上がり、業績が拡大していますね。

そしてその波に乗っての映画化による収益面の拡大など、まだまだ拡大余地はあります。

なにより映画やコミックは一度ヒットすればしばらくの間売れ続けますし、映画がヒットすれば書籍も相乗効果で売上が伸びる、という点はスターツ出版のビジネスモデルの大きな強み。

SNSとの親和性も高く、非常に優れたビジネスモデルです。

続いて貸借対照表。

引用元:マネックス証券

非常に健全な財務体質ですね。

  • 自己資本比率80%
  • 流動比率496%
  • 借入金ゼロ
  • 増配に関しては業績次第で都度検討

と、まぁ健全ではありますが、悪く言えば

  • 業績拡大を狙った新規の投資には消極的
  • 配当などの株主還元も控えめ
  • 内部留保を蓄えることを重視したバランスシート

とも言えます。

直近の決算説明会では、

「次に投資機会に向けて今は内部留保を重視している」

「チャンスとなる投資機会がくれば蓄えた現預金を投資に回して拡大を目指す」

といった言葉が聞けたので経営方針が消極的なわけではなく、あくまで時期的なもの、ともいえます。

次の投資機会がどういった状況下はその時が来なければわかりませんが、一つあるとすれば海外進出などでしょうか。

日本のコミックは海外では非常に人気が高いですからね。

海外でコミックの拡大や映画化などを狙っていくのであれば現金の蓄えはあればあっただけいいでしょう。

続いてキャッシュフロー。

引用元:マネックス証券

健全ですね。

営業キャッシュフローはプラス、現金も年々増加しています。

業績が急拡大している2021年から現預金も急激に増えていますね。

割安性

四季報のデータを使って株価の割安性についてエクセルで計算してみます。

  • 今期から来期にかけてEPS(一株当たり利益)の伸び率は19.3%。
  • 営業利益率は20.0%の伸び。
  • 第2四半期時点のPERが7.1倍。
  • 配当は1.00%
  • ROEも今期から来期にかけてのROE上昇予想は7.0%
  • 成長率に対して何倍の株価で取引されているかを見るPEGレシオは3.0%

2023年12月時点では成長率を加味した株価は十分に割安な価格といえますね。

直近3四半期の営業利益率も25%を超え、利益率も高い、そんなビジネスモデルになっています。

今回のスターツ出版はどうでしたか?

理解しやすいシンプルな事業で収益源、どうなった収益が拡大していくか?っていうのが非常に分かりやすい優れたビジネスモデルだと僕は思います。

僕自身も保有している銘柄

ちなみに僕自身はスターツ出版に一部投資しています。

2023.11.22日に買付、2024.03.12日現在でプラス21%。

スターツ出版は僕自身よく理解している企業。

だから保有している間に株価は上がったり下がったりを繰り返しても気にせず保有し続けることができたんです。

投資するのであれば、“自分が”理解できるかどうかが大事なのはこれが理由。

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じゃないと一時的に株価が下がったときに保有し続けることができません。

よくわからない会社であれば持っていればいいのかだめなのかがわからなくなりますからね。

業績やビジネスが問題ないのであれば保有し続けるべきですし、そうじゃないなら持つべきじゃない。

そこを理解できるかどうかです。

今回解説した企業「スターツ出版」はどうでしたか?

ぜひ、参考にしてみてくださいね。

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