「株式を買ってみたいけど何を買ったらいいかわからない・・・」
といった悩みをよく聞きます。
確かに上場企業は約4,000社ありますからね、どの企業に投資したらいいか分からなくなるのは当然です。
ですがたったひとつのポイントさえ押さえておけばそんなにむずかしく考える必要はありません。
それは「その会社の製品やサービスを気に入るかどうか、そして理解できているか」
これだけです。
詳しく解説していきますね。
株を買うということはオーナーの一員になるということ
株式を買う、ということはその会社の一部を買う、ということです。
つまり、その会社のオーナーの一人になるということ。
1株でも持っていれば大企業だろうが中小企業だろうが関係ありません、あなたはオーナーの一人になるわけです。
そしてオーナーの利益、とは何でしょう?
株価が上がることでしょうか?
違いますよね。
“会社の利益、売上”です。
会社のビジネスを理解できるか
会社の利益はあなたの利益になります。
オーナーの一員ですからね、会社が利益を出せばその利益はあなたの利益でもあるわけです。
経営は最高経営責任者に代表者として経営を任せ、あなたは資金を提供する。
だから株主には取締役などの議決権があるわけです。
オーナーであるあなたが資金を提供しているわけですからね。
それが株式を買う、ということです。
なので会社のオーナーであるあなたは「その会社がどうやったら利益を出せるか」を知らなければなりません。
どうやって稼いでいるかが分からない会社に資金を提供しますか?
その会社が倒産でもすればオーナーであるあなたの資金はもう帰ってきません。
あなたの会社ですからね、この先もしっかりと利益を出し続けオーナーであるあなたに利益をもたらしてくれる、そんな会社の株を持っていたいはずです。
その判断はどこですればいいでしょうか?
それが「その会社の製品やサービス理解しているか」って部分です。
その会社の製品・サービスを理解すること
その会社の製品やサービスがこの先も利益を出し続けてくれるかを知るためには、あなた自身が製品やサービスを理解していなければいけません。
よくわからない製品・サービスがこの先どうなるかなんて分からないでしょう?
株式を買う、ということは株の値動きではなく、ビジネスを買う、ということです。
まずはその会社のビジネスを理解すること。
- その会社がどうやって売上を立てているか
- 利益率はどれくらいか?
(少ない利益でもたくさん売って利益を出すのか、少数の製品を高単価で売るのか) - 扱っている製品やサービスは一時的なブームなのか
- 将来的にどうなろうとしているのか
これをまずは理解すること。
財務状態などの数字を分析するのはそのあとです。
買い時と売り時も理解できるようになる
ビジネスの寿命を理解できればおのずと買い時と売り時もわかってくるはずです。
一時的なブームだったらブームが終わる前に売ってしまう。
売上が落ちるのは当たり前ですから。
逆に長期的に売れ続けるような、この先何十年にもわたって成長し続けていくような製品、爆発的には成長していかないけど世の中に無くてはならない製品などであればすぐには売らず、長期的に保有する。
全てはビジネスを理解できているかどうか。
で、それを理解するために見ておくべき資料があります。
それが企業のホームページにある「決算説明会の資料」です。
企業HPの「決算説明会資料」は必ず目を通す
今の時代、上場企業であればどこでも自社のホームページを持っています。
そこに「IR(インベスター・リレーションズ)」という投資家向けの情報が必ずあります。
そこにある「決算説明会」が僕は最も重要で見るべきページだと考えています。
- 財務状態
- ビジネスモデル
- 今後の見通し
など、オーナーとして知るべき情報が詰まっているからです。
企業によっては動画でCEO(最高経営責任者、ようは社長)みずから会社のビジネスモデルや今後の見通しを話していることもあります。
最近は特に動画で説明会を配信している企業は多いので、ぜひ見てみてください。
オーナーである自分の企業がどんな人物によって運営されているかが分かります。
逆に説明会を開かない企業もありますが、あまり僕はそういった会社には投資しません。
オーナーとして資金を提供していますからね。
今後どういった考えで経営していくのかが分からないと投資するべきかどうか分からないでしょう?
経営者の考えに賛同できない場合もその会社への投資はやめたほうがいいかもしれませんね。
資金を提供しているオーナーですから。
配当であったり、自社株買いであったり、もしくは株主への還元ではなく次の成長に向けて資金を使う、など、自分の提供した資金を使い利益出したのですから、それを今後どう使っていくのかに賛同できないならオーナーとして資金を引き上げるべきです。
利益と株価は比例します。
その企業が利益を出せば、それに比例して株価は上がり、結果的にオーナーである自分の利益になります。
出した利益を次の成長投資に使い、利益を出してくれるなら万々歳ですよね?
- 利益は株主に還元するのか成長投資に使うのか?
- 次の成長投資は何に使うのか?
- 具体的に何をやろうしているのか?
- それは何年後に達成可能か?
このあたりも説明してくれるのが「決算説明会」なのです。
自分がその会社を経営する立場だったら?という目線で株を買う
株式を買うときは「自分がその会社を経営する立場だったら?」という目線で買うことが大事です。
製品やサービスの売れ行きがどの程度でどれくらい利益を出しているかは経営者が一番理解できているはず。
売れ行きが好調でまだまだ需要が見込め、まだまだ売上が伸び、規模の拡大が見込める。
という場合なら株を買い、オーナーとして株式を保有し続ける。
逆に、売れ行きが落ち、利益も出せていない、このまま行けば大赤字・・・
という場合であればオーナーとして資金を引き上げたほうがいいですよね。
大事なのは「その会社の製品やサービスを気に入るかどうか、そして理解できているか」
なので、僕らのような一般人であれば“消費者目線で理解できる”企業を買うのが一番適切な投資戦略だと思います。
- まちなかで行列を見つけた
- いつも売り切れで常に入荷待ちに大人気商品
- 最近まわりの人がそのサービスを使い始めた
などなど、売れ行きが伸び始める兆候は消費者の目線のほうが早くつかめるはずです。
以前紹介した「ピーター・リンチの株で勝つ」という本にも書かれていますが、結局この戦略が最強。
何十社もの企業の株ではなく、自分がこれだ!と感じた理解できる数社に絞ったほうが結果は良くなります。
分散投資ならETFや投資信託を買ったほうがいい。
個別株を買うなら「その会社の製品やサービスを気に入るかどうか、そして理解できているか」ここに集中していきましょう。
参考にしてみてくださいね。
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