今回の記事は「ローソク足のヒゲ」について!
長いヒゲをつけたローソク足は反転のシグナルと呼ばれます。
ではなぜ反転のシグナルになるんでしょうか?
ただ単に長いヒゲだから反転のシグナル、というだけより、
なぜ長いひげをつけたのか?
そして、なぜ長いひげは反転のシグナルと言われるのか?
このあたりを値動きから読み解くことで、なぜ反転のシグナルと言われるのか、理解が深まるはずです。
この記事では、なぜ長いひげが反転のサインと呼ばれるのか?
その原理、市場の思惑を解説していきます。
長いヒゲを形作る背景を知れば、きっと取引に役立つはずですよ!
ローソク足のヒゲって?
まずは基本的なところ、
「ローソク足のヒゲ」について。
ヒゲとはローソク足の上下についている線のこと。
このローソク足ですが、1本の線の中に様々な情報が隠されています。
ローソク足の形を見ることで「その日にどんな取引が行われたのか?」ってのが分かるんですよね。
その日、どんな取引が行われたのか?
寄り付きから大引けまでにどんな売買がされて、こんな形になっているのか?
ってのがローソク足の形には現れています。
で、この「ローソク足のヒゲ」も値動きの動向を知る大事な部分なんです。
長いヒゲはなぜ反転のシグナルになるのか?
“トンカチ”とも呼ばれる、長いヒゲを形作ったローソク足の形状は反転のシグナルとして知られています。
ではなぜ反転のシグナルと呼ばれるのでしょうか?
それはヒゲを形作った、寄り付きから大引けまでの売買の流れを考えれば分かります。
ヒゲを伸ばす、ということは寄り付きの動きが引けにかけて変わった、ということ。
どういうことか説明していきますね。
ローソク足のヒゲが出来るまで
まずローソク足は
- 高値
- 安値
- 始値
- 終値
という4つの数字で成り立っています。
それぞれ、
[jin_icon_check color=”#e9546b” size=”18px”]高値はその日につけたもっとも高い値
[jin_icon_check color=”#e9546b” size=”18px”]安値はもっとも安い値
[jin_icon_check color=”#e9546b” size=”18px”]始値はその日の取引開始時点の値
[jin_icon_check color=”#e9546b” size=”18px”]終値はその日の取引を終えた値
を表しています。
高値と安値をヒゲで表し、始値と終値が実体として1本のローソク足になるんですね。
高値から安値までがその日の値動きになる、ということです。
価格が伸びれば高値は更新しますし、下がれば安値を更新します。
ですが、一直線に価格が伸びることはほとんどありません。
その日につけた高値で場が引ける、ということ自体まれなんですよね。
取引終了直前まで買われ続けたり、売られ続けることがあるでしょうか?
その日のうちに手仕舞いするトレーダーもいますし、機関投資家なんかはその日にポジションを閉じます、
多額のお金が手仕舞いによって精算されれば、終値の時点で価格は多少は戻すんですよね。
そういった動きの中でローソク足の「ヒゲ」は形成されるんです。
なぜ長いヒゲが出来るの?
なぜヒゲが形成されるのかは理解できました?
で、このヒゲ、日中の取引の中でつけた高値や安値をもとに形成されるので、長さはその日によってまちまちです。
短い、ほとんど長さのないヒゲの場合もあれば、非常に長いヒゲを形成するときもある。
(ここから説明のため、すべて陽線、上昇基調の場合で話を進めます。
陰線、下落の場合を考える際はこの逆になります。)
短いヒゲは場が終わる直前まで買われ続けたり、相場の基調が強いため、ポジションを持ち越す大口の投資家の影響で、ほとんどポジションが精算されず終値と高値の差がほとんどないまま場が引けた状態。
つまり、強気相場であり、なおかつまだまだ継続していきそうだという形になります。
反対に長いヒゲ。
先程、ローソク足は日中の取引の様子が1本で表される、と言いました。
日中、大きく値を伸ばし、高値をグイグイと更新したにも関わらず、引けにかけて値を戻した。
結局、高値をつけたところよりもはるかに下で終値をつけ、長いヒゲを形成し、ローソク足の実体が確定しました。
これが何を表しているかというと、
「日中の取引で価格が上昇しようとしたにも関わらず、上昇できなかった」
ということを表しているんです。
つまり、寄り付きから引けにかけて上昇の流れから下降の流れに変わった、という見方が出来ます。
反転のシグナルとされるのは、日中取引で上昇から下落の流れに変わったことでそう言われるようになったんですね。
長いヒゲをつける日中の取引
日足での長いヒゲは、日中での取引の様子がヒゲとなって現れます。
具体的には、寄り付きから価格は上昇し、ある地点まで到達したあとに下落の転ずる、という流れ。
上値を伸ばし続けるのであれば、高値と終値はここまで離れませんよね?
何らかの理由で大幅に下落し、日中で伸ばした部分をすべて戻すようであれば、
もはや上昇の余地は残されておらず、下落が強まっていると考えるほうが自然です。
日足で長いヒゲを付けることによって、日中の取引で流れが変わった可能性が高い、ということを判断できるわけですね。
これがローソク足のヒゲは反転のシグナルと言われる理由です。
反転のシグナルとしての過信は禁物
ローソク足の長いヒゲは日中の値動きの中で上昇から下降に転じたことで、
上昇から下落へと流れが変わった可能性が高いシグナルです。
ですが、ローソク足の長いヒゲだけを根拠にトレードはするべきではありません。
反転の可能性、というだけであって確実なものではありませんからね。
ただ単に長いヒゲは調整の動き、という可能性ももちろんありますし。
なので、あくまでローソク足を形作った裏にある値動きの本質、ということです。
ここからエントリーを考えるのであれば、長いヒゲを付けた翌日の値動きです。
翌日の値動きから、長いヒゲをつけたことによる下落が始まるのか、単なる一時的な下落だったのかを判断していくんです。
[chat face=”817-1.png” name=”” align=”left” border=”gray” bg=”none”]長いヒゲを付けたから反転だーっ!![/chat]
っていう安易な仕掛けは、まずうまくいきません。
値動きの本質から、次にどう動く可能性が高いのか?期待値は?
という面を考えていくんです。
確率、エッジ(優位性)、期待値・・・
これらの判断材料の一部としての「ローソク足のヒゲ」
参考にしてみてくださいね^^
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